本記事では、下記のような疑問にお答えします。
・「ブラック企業の見分け方は?」
・「ブラック企業を見極める情報収集の仕方は?」
本記事の内容
・そもそもブラック企業とは
・求人票、面接、企業説明会、内定後のブラック企業の見分け方
・ブラック企業を見極める情報収集の仕方
・最も安心なのは転職のプロから求人紹介を受ける
「ホワイト企業で働きたい」これ会社員の永遠の欲求ですよね。
世間では働き方改革が進む中、まだまだ職場環境が改善されず、長時間労働やパワハラに悩まされている方が多いのは事実です。
そこで今回は、某大手現役キャリアアドバイザー監修の元、新卒就活・転職を経験した筆者が『ブラック企業の概念・見分け方・情報収集の仕方』などを解説していきます。
本記事を読むことで、『ホワイト企業への就職・転職』に繋がる可能性が格段に向上します!
◆目次◆
- そもそもブラック企業とは
- 求人票からのブラック企業の見分け方
- 面接でのブラック企業の見分け方
- 企業説明会でのブラック企業の見分け方
- 内定後のブラック企業の見分け方
- ブラック企業を見分ける情報収集の仕方
- 最も安心!転職のプロから求人紹介を受けよう
- 総まとめ
2-1 給与が異様に高い
2-2 抽象的な表現が多用されている
2-3 みなし残業や裁量労働制が採用されている
2-4 業務内容が曖昧で分かりにくい
2-5 年間休日105日以下
2-6 3ヵ月以上求人が出ている
2-7 【補足】ビジネスモデルに着目する
3-1 すぐ内定が出る
3-2 残業や休日、有給取得に対する回答が曖昧
3-3 雑談しかしない
4-1 会社規模に対して会場が豪華すぎる
4-2 中堅社員が一度も現れない
5-1 内定承諾までに猶予期間を与えてくれるか
5-2 雇用契約書をしっかり確認する
6-1 口コミを確認する
6-2 就職四季報を読む
6-3 ブラック企業リストを確認する
そもそもブラック企業とは
ブラック企業というと、社会一般的には下記のようなイメージでしょう。
・長時間労働
・給与が低い
・パワハラが横行
・有給休暇が取れない etc...
しかし、実は「ブラック企業」についての明確な定義はありません。
厚生労働省では、一般的な特徴として下記の3点が挙げられています。
① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
社会一般のイメージとは大体類似していますが、国としての取り締まりが緩く明確な定義が無い為、中々ブラック企業は減らないのが実情です。
本記事をご覧のあなたは転職・就活をご検討中かと思いますので、実りある活動にして頂く為にも、ブラック企業の見分け方を詳しく解説していきます!
ブラック企業が無くならない理由について知りたい方は以下記事をご参照下さい!
求人票からのブラック企業の見分け方
ここでは求人票からブラック企業を見分ける方法を7つ解説していきます。
給与が異様に高い
同業他社と比べて給与が異様に高い場合は注意が必要です。例えば、下記のイメージです。
月給+成果給:20万~65万 ※6万円/40時間 固定残業代含む
一見すると、「頑張ったら月65万?!すげー!」と思うかもしれませんが、
・40時間を超えない限り残業代がつかない(基本その位残業させられる)
・成果を上げなければ20万円しかない(+40時間程残業しなければならない)
という可能性があるので注意が必要です。
ちなみに、高卒・大卒・院卒の男女別平均初任給は下図の通りです。
引用元:厚生労働省|学歴別にみた初任給
例えば、大卒男性なら約21.3万円、大卒女性なら約20.7万円です。比較対象にしてみて下さい。
抽象的な表現が多用されている
抽象的な表現とは、例えば「成長できる環境!」や「誰でも活躍できます!」のような例が挙げられます。
と言うのも、実は求人広告はその企業の人間では無く、外注ライターが作成している場合が多いです。
第三者の目から見ても具体的な魅力が無いと上記のような表現しかできなくなるのです。
一方、ホワイト企業では、「くるみんマーク取得済!」「有給取得率〇〇%」「残業月〇時間以内」など具体的に表現されています。
このように具体的にイメージできない表現ばかりの企業には注意して下さい。
みなし残業制や裁量労働制が採用されている
「みなし残業制」や「裁量労働制」を採用している企業は、労働時間が長くなる傾向にあり、残業代は支給されづらいことを覚えておいて下さい。
みなし残業制とは
前述の『月給+成果給:20万~65万 ※6万円/40時間 固定残業代含む』がまさにみなし残業制の一例です。
月給の中に既に40時間分の残業代が含まれており、40時間以上残業しないと+αの残業代は支給されないことになります。
裁量労働制とは
労働裁量制とは、予め労使間で一定の労働時間を定めて給与を支払う形態のことです。
労働時間と成果が必ずしも連動しない職種(プログラマーやシステムエンジニアなど)に適用されることが多く、人によっては労働時間が長くなってしまいます。
ただ、プログラマーやシステムエンジニアなどの方々は手に職を付けて楽しくやりがいを持って働いている方も多い為、必ずしも悪いとは言えません。
働く上で何を重要視するかは人それぞれです。労働時間は長くなる傾向があることだけ覚えておいて下さい。
業務内容が曖昧で分かりにくい
例えば、「営業のフォロー」「お客様サポート」など業務内容が曖昧で分かりにくい求人には注意が必要です。
「営業のフォロー」の裏には厳しいノルマがついていたり、「お客様サポート」の裏には厳しいクレーム対応がついている可能性があるからです。
入社後にギャップを生まない為にも入念に調査しましょう。
年間休日105日以下
労働基準法では、年間休日の下限は105日、一般的には120日程度とされています。
年間休日105日というと、週に1回しか休日の無い計算になります。
ワークライフバランスを充実させる為にも休日は多い企業を選びましょう!
3ヵ月以上求人が出ている
現職で何度か求人を出したことのある上司や監修元CAに聞くと、長くても2ヵ月以内で採用が決まるようです。
ブラック企業では、辞めていく人間が多い為、常に求人を出さなければいけない状態になります。
もし本当に失敗したくない方は早めに転職エージェントに登録して、求人の様子を確認しながら進めるのが無難と言えます。
【補足】ビジネスモデルに着目する
その企業のビジネスモデルに着目するだけでも多少の働き方の予測ができるでしょう。
下記に2例挙げます。
薄利多売
例えば、アパレル業界や飲食業界、広く小売り業界もこのビジネスモデルが多いといえます。
労働時間は長めで、私が学生時代働いていた居酒屋でも社員さんの残業申請もかなり適当でした。
また、薄利多売は肉体労働が多い為、疲労を感じやすく、年を重ねるごとに給与面に不満を感じる方が非常に多いです。
コロナ影響など景気にも左右されやすいので、着目しておくべきポイントです。
BtoC向け
例えば、不動産賃貸業や介護業界、保険業界(カスタマーサポート)などにこのビジネスモデルといえます。
個人顧客をメインとしている為、基本土日は出勤、また個人顧客には一定数「クレーマー」が存在しますので、精神的に大きなストレスを感じてしまう可能性もあります。
あなたの性格にもよりますが、BtoB向けの方がやりがいを感じられそうか今一度自己分析してみましょう!
面接でのブラック企業の見分け方
ここでは面接でブラック企業を見分ける方法を3つ解説していきます。
すぐ内定が出る
新卒採用でも中途採用でも、webでの学力試験や筆記試験を終え、一般的には2~3回程度の面接でやっと内定をもらえる企業がほとんどです。
実際、私の新卒採用時は、web試験⇒人事部面接⇒管理職面接⇒人事部長面接という流れでした。
中途採用時も、筆記試験⇒人事部面接⇒部門長面接といった流れでした。
もし、面接1回で内定を出すような企業なら相当人に困っている(離職率が高い)可能性がありますので、要注意です。
また、一般的に面接時間はだいたい1時間、少なくても30分は与えられます。
15分やそこらですぐ内定を出すような企業はかなり怪しいので注意して下さい。
残業や休日、有給取得に対する回答が曖昧
職場の労働環境についての回答が曖昧な企業はブラック企業の可能性が非常に高いです。
質問例とブラック企業の回答例を挙げます。
Q、残業は月にどの位ですか?
A、人やその時期によるのでハッキリ答えられません。
Q、有給休暇は取得できますか?
A、みなさん取得されてると思いますよ。
Q、休日はしっかり休めますか?
A、繁忙期の時は止む無く出勤することもあるかもしれませんが、ほぼ皆さん休んでいますよ。
ブラック企業で無ければ、上記のような万人が気になるような質問に対しては具体的に回答を貰えますので、注意して下さい。
雑談しかしない
通常の面接では、あなたがどのような人物か・自社にフィットしそうか・どのような実績があるのかなどを知る為に根掘り葉掘り質問を受けます。
しかし、ブラック企業は「とりあえず誰でもいいから人材を確保したい」と考えている為、雑談しかしないケースがあります。
そのような場合は、不信感を抱きましょう!
企業説明会でのブラック企業の見分け方
ここでは企業説明会でブラック企業を見分ける方法を2つ解説していきます。
会社規模に対して会場が豪華すぎる
そもそも中小・中堅規模の会社であれば本社ビルなどに招いて開催することが多いです。
しかし、「本社ビルに招くと労働環境の悪さがバレるかも…」「良い印象を植え付けておこう」という理由で豪華なホテルなどで説明会を開催する場合があります。
就労人数も採用人数も多い大企業だと、豪華なホテルで説明会を行うことが多いですが、会社規模の割に会場が豪華な場合は注意して下さい。
中堅社員が一度も現れない
通常の説明会では、ある程度や仕事内容を分かっていて、就活生と比較的距離の近い中堅社員を参加させて、イメージアップに努める企業が多いです。
しかし、職場の実情がバレないように、役員のみしか参加していなかったり、まだ何も分かっていない新卒しか参加させない企業には注意して下さい!
内定後のブラック企業の見分け方
ここでは内定後にブラック企業を見分ける方法を2つ解説していきます。
内定承諾までに猶予期間を与えてくれるか
内定通知を受け、内定を受け入れるか(承諾)までの期間は一般的に10日前後、長くても14日全前後です。
しかし、ブラック企業では翌日までに承諾を求められたり、面接の場で承諾を求められたりします。
私は新卒就活と転職活動で合計15社程内定を貰いましたが、翌日やその場で承諾を求められたことは一度もありません。
内定承諾までに猶予期間を与えてくれるかは重要なポイントです。
雇用契約書をしっかり確認する
雇用契約書とは、企業と労働者の間で交わす契約書のことで、双方が雇用契約に合意したことを証明する書類です。
この雇用契約書は入社日に取り交わすことが多いのですが、念には念を、事前に確認しておきたい場合は、内定から入社までの間に要求して下さい。
要チェック項目は下記で、面接時の説明と相違が無いかしっかりチェックして下さい。
・労働契約の期間
・勤務場所
・業務内容
・勤務時間
・給与
・休日
・退職(退職については面接時にはあまり話さないと思いますが、重要項目です)
ブラック企業を見分ける情報収集の仕方
ここではブラック企業を見分ける3つの方法を解説していきます。
口コミを確認する
口コミは応募する前に必ず確認しておくべきです。
私は、openworkとキャリコネを活用していましたが、元社員などの生の声が書かれているので大変参考になります。
特に個人的にはopenworkを気に入っていて、openworkで見ていた口コミ内容と、実際に現職へ転職した際に感じた内容に大きなギャップがありませんでした。
次に紹介する就職四季報と併用するのが安全です。
就職四季報を読む
就職四季報とは、「東洋経済新報社」が独自に第三者の立場から調査した書籍で、特に下記項目をチェックしておいて下さい。
・平均勤続年数
・3年後離職率
・昇給の上り幅
これは就活・転職活動の必須ツールですので、今すぐ調達しましょう。
ブラック企業リストを確認する
厚生労働省は2017年5月からブラック企業の社名公表を毎月進めています。
しかし、1年以内にデータを削除しており、ブラック企業の現在の実数を把握しづらいのが現状です。
掲載数は限られているものの、ブラック企業対策ガイドを見れば全国各地のブラック企業名が出ていますので念の為確認されてはいかがでしょうか。
最も安心!転職のプロから求人紹介を受けよう
ここまでは、自力でブラック企業を見分ける方法を解説してきましたが、やはり転職のプロである転職エージェントに相談するのが1番安心で正確です。
優良求人はすぐに無くなってしまうので、もしあなたが転職に興味があるのなら、転職エージェントに無料登録し求人情報だけでも確保しておくことをオススメします。
転職エージェントの使用に関しては、全てのサービスを無料で受けられますのでご安心下さい。
転職に1歩踏み出したい方は以下記事をご参照下さい!
総まとめ
本記事での概要を下記にまとめます。
・そもそもブラック企業とは何か
・求人票、面接、企業説明会、内定後それぞれのブラック企業の見分け方
・ブラック企業を見極める情報収集の仕方
・最も安心なのは転職のプロから求人紹介を受ける
就活、転職どちらにおいてもあなたが納得のいく企業選びができることをお祈りしています。
今回は以上です。ありがとうございました。